2008年2月5日火曜日

『ぬばたま』あさのあつこ

とりあえずタイトルの意味をなんとなくしか知らないので検索。

ぬばたま
黒い珠、またはヒオウギの実のことというが、未詳。うばたま。むばたま。
goo辞書より)

うーん。。なんだか違う気が。どちらかというと「たましい」に関係していると思うんだよね。まぁいっか。あ、枕詞みたいですね。

四編から成っています。それぞれ少しだけリンクしてあります。全てに繋がるのは「山」。裏帯の「慈愛に満ちた物語」はちょっと妙で、表帯の「悪夢・幻影・怖ろしくも哀しい」というのが合ってます。途中までホラーかと思いましたもの。山に囲まれて育った者の還る場所はまた山であるという、山に囚われた人々のものがたり。私も田舎出身で、幼少の頃は山で遊んだりもしたから随所がリアルに想像できて怖くなり、また哀しくなった。

作者が好きで読むのもいいけど30代を過ぎた、人生一山超えたあたりから読むとより感じるものがあるのではないだろうか。でも移入しすぎないようご注意願いたい。

解せないのが「『バッテリー』で人気の作者が描く…」と紹介されているところで、確かに代表作で認知度も高いだろうけど、『バッテリー』という冠を取っても既に充分知られているだろうからこれは取ってほしかった。しかもあの児童文学と本作とではあまりにもジャンルが違いすぎる。


0 件のコメント: